合筆をしてほしいんです!

先日、あるお客様からお電話をいただきました。やり取りは次のとおり。

「お電話ありがとうございます。あすなろ司法書士事務所でございます。」
「あのー、合筆をしてほしいんです!」

ちょっとちょっと待ってください。

「複数の土地を一つにまとめたいんですか?」
「そうなんです。母が亡くなって、父も高齢なので父と母の共有名義の土地と建物を売却しようと思って、不動産屋さんに相談したら、土地は合筆してほしいと言われたんです。で、司法書士に相談しろと。」
「土地の合筆は司法書士ではできなくて土地家屋調査士さんなんですが、司法書士に相談しろと言われたんですね。」
「よくわからないんですが、そう言われたんで電話したんです。」
「少し、詳しくお話を聞いていいですか。」
「お父さんとお母さんの共有名義だったんですね。で、お父さんはもうそこにはお住いにならないということですね。」
「そうです。父は今入院中で退院してもそこには戻らない予定です。」
「なるほど、それで売却したいということですね。それでは、まず前提としてお母様の持分に関しては、相続登記が必要になりますから、それは司法書士がお手伝いできる内容です。一度、事務所にお越しになれますか。」

というやりとりがあった後、お客様がご来所され、さらに詳しくお話を聞いてみると、増築して未登記の部分があるのでそこも登記しないといけないと不動産屋に言われたとのこと。
築年数を聞いてみると、40年超とのことなので、家屋を解体して土地だけ売るということも検討してみてはとお話したのですが、どうやらものすごく山のほうで重機もはいらないようなところらしく、不動産屋としても、リフォームして売るしかないという判断のようです。

そんなこんなで、まずは、司法書士としては相続登記を完了させ、お客様の要望で知り合いの土地家屋調査士さんを紹介しました。

そして、夏の暑い中、調査士さんと同行して現地へ!
想像していた以上に急勾配の道を車を走らせ、現地到着。
車を降りて、さらに急勾配の坂道、階段を上ったその先に、お客様のお家がありました。

なるほどこれは本当に重機は入らないなという場所です。

そこで、もう一度お客様のお話を聞き、未登記部分は登記しないとだめですが、4筆ある土地を合筆しなくても売買できますがどうしますかと確認後、やってほしいとのことでしたので、そのまま調査士さんに手続きをお願いいたしました。

そして、一昨日、合筆と増築部分の登記すべてが完了したとの報告が調査士さんからありました。
この後は、無事売却できることを祈りばかりです。

今回は、いきなりの合筆依頼でしたので、思わず、土地家屋調査士さんに依頼してくださいとお断りしかけましたが、ちゃんとお話を聞いてよかったです。
やはり、一般の方は、司法書士は何ができて、何ができないのか。土地家屋調査士は何ができるのかなど知らないのが当たり前で、説明してもなかなか理解しずらいのが本当のところです。
お客様・司法書士・土地家屋調査士と三者でよいお仕事をさせていただいてWIN・WINな関係になれたことが今回の収穫でした。

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