「民事信託」実務家支援セミナー

先日、某信託銀行が主催するセミナーに参加してきました。
300人は入ろうかという会場がほぼ埋まっていましたので関心の高さがうかがえます。

もうすでにご存じの方も多いと思いますが、「民事信託」とは、「商事信託」に対応する言葉で、「家族信託」とほぼ同義語とお考えになっていただいてもいいのではないでしょうか。
信託する相手が家族の場合が多いので、「家族信託」と呼んでいるわけですね。

セミナーの内容は、民事信託の基礎に始まり、信託銀行が進める民事信託サポートサービスに至るまで、なかなか興味深いものではありましたが、中でも「家族信託」関係の著書も多い弁護士の遠藤栄嗣先生の講演がとても勉強になりました。

講演内容は、家族信託だけでなく他の財産管理承継制度との総合的併用を考えるべきというテーマでした。
高齢化社会と老後の安心設計のためには、確かに家族信託だけではカバーしきれない内容が多くあります。
そこで、「見守り」「財産管理」の委任契約や、任意後見契約を締結しながら、「家族信託」も併用する。
また、「家族信託」だけでは漏れてしまう財産の行先を決める「遺言」あるいは、「死後事務委任」もセットで考える。
こういった考えは、聞くとなるほどと思うのですが、いざ、個別のケースに当てはめると、どう組み合わせて設計すればよいのか、なかなか悩ましいものがあります。

私も、もっともっと勉強して、お客様によりよい提案をしたいと思った次第です。

最後に、信託銀行さんからの講演では、「信託口座」の開設に伴う注意事項などをお話しいただき、私たち信託を組成する実務家にとってはためになるお話でした。

ようやく、信託銀行をはじめとして真の「信託口座」の開設が可能となる金融機関が増えてきました。
が、一方、信託の世界で上場株式の運用ができる証券会社はほぼないという現状です。
首都圏では、これに取り組み始めた証券会社も出てきたようですが、今後の展開に期待したいと思います。

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