成年後見(死後事務)

昨年末に、担当していた被後見人の方が亡くなりました。
入院生活は長かったのですが、私が担当してからはたった2ヶ月での出来事でした。

その方に遺族はいるものの、長年交流がなく、さらに遺族も高齢ということで、死後のいろいろな手続することが困難ということで、成年後見人である当職にて、葬儀社への連絡、遺体引き取り依頼、死亡届へのサイン、葬儀、、、等々、一人で実施させていただきました。

遺骨については、その方が生活保護受給者であったため、市の管理する墓園にて保管していただくことができたたため、その方法で手続きをさせていただきました。
その場合は5年間保管の後、合祀に付されるということです。

たった2ヶ月のお付き合いだった私ひとりが葬儀に参列し、とても寂しいお見送りになってしまい、故人には、大変申し訳なく思うとともに、これからの超高齢者社会においては、身寄りのない高齢者しかも認知症の方が増え、死後事務を担ってくれる身内もなく、このように一人寂しくお亡くなりになる方が、どんどん増えていくんだろうな、私も他人ごとではないなあと思った次第です。

成年後見人は、被後見人の方が亡くなったと同時に、その権限が失われますので、本来は、被後見人の方の葬儀などの死後の手続きをする義務も権利もありません。それは、相続人である遺族が実施するべき行為です。

しかし、前述したように遺族がいても実質的にその手続きをすることができない、またはその手続きをすることを拒否されるというケースはままあります。

そうなると、後見人であった者が、仕方なく(語弊はありますが)各種の手続きをすることになります。

正式には、家庭裁判所に死後事務をすることについての許可をもらい実行するのですが、急ぎの場合は、事後に報告することで処理するケースもあります。
ケースバイケースですが、いくら遺族が手続してくれないといっても、遺族が存在する以上、その方法には非常に神経を使います。
当然、最終的には遺族に報告し、被後見人の遺した財産を引き継がなければなりませんからね。

後見人としてというより、一個人として色々と考えさせられるお見送りでした。

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