家族信託契約で遺言も兼ねる「遺言代用信託」

今回は、遺言代用信託についてお話ししたいと思います。

すでにご存じの通り、家族信託契約は遺言ではありません。しかし、遺言の代わりを果たすことができます。これが、「遺言代用信託」と呼ばれる所以です。

親御さんにに遺言を書くようにすすめるのってなかなかできませんよね。もし、親の側も遺言を書かなきゃなと思っていたとしても、子供にすすめられると少し躊躇してしまうかもしれません。

そんなときに「信託契約」を活用してはいかがでしょうか。
書面の表題は、「遺言書」ではなく、「信託契約書」となります。これなら、親子ともども「遺言」という文言への心理的抵抗感が薄れるのではないでしょうか。

そして、契約の条項の中には、当然のことながら信託する財産の内容、財産管理の方法が記載され、「受益者死亡後には・・・」ということで、信託財産の帰属先が記されます。これが、遺言の代わりになるわけですね。

このように遺言の役割もしている契約書なのですが、「遺言」とは表立って見えないところがポイントです。
今まで、「遺言」という言葉を気が引けて話題にできなかったご子息の皆さんにも、ぜひ活用してほしいと思います。

なお、信託銀行の「遺言信託」は、この「遺言代用信託」ではありません。「遺言信託」は、信託銀行が有償で、公正証書遺言の作成や保管、遺言執行をするサービスですので、家族信託契約とは全く異なるものです。

いかがでしたか?
信託契約というと難しいと思われる方もいらっしゃると思いますが、このような活用方法があることを知っているといないとでは将来的な実家の財産承継についての選択肢に大きな差が出るかもしれません。

 

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